住宅ローン繰り上げ返済Q&A

住宅ローンの繰り上げ返済をすると、住宅ローン控除が受けられなくなる場合があると聞きました。繰り上げ返済をしないほうが得になるのでしょうか?

住宅ローンに対する特別控除の詳細は、年によって若干違いますが、2009〜2010年に入居した人は、年末残高の1%かつ50万円以下で10年間、2011年に入居した人は年末残高の1%かつ40万円以下で10年間となっています。

 

繰り上げ返済をして、住宅ローン控除に影響がでる可能性は2つあります。一つは、年末残高の1%というラインが低くなるという点です。2011年入居者の住宅ローンの年末残高が仮に4000万円だったとします。

 

その場合、40万円の控除を受けることができます。100万円の繰り上げ返済をした場合、年末残高が3900万円となり、受けられる控除額が1万円少なくなります。

 

1万円元金が少ない状態が10年間続くので、合計10万円分の控除額が少なくなることになりますが、繰り上げ返済を行った際に低減できる返済額は10万円よりかなり多いはずですから、住宅ローン控除の額を気にして繰り上げ返済を行わないとうことは、ナンセンスです。

 

繰り上げ返済を行う時期を住宅ローン控除を考慮して、12月ではなく翌年の1月に行うと、トータルで得になるというケースもあります。

 

もう一つの懸念は、住宅ローン控除を受けるためには、住宅ローンの期間が10年以上あるという制限があるということです。

 

返済期間10年の住宅ローンを組んでいた場合、期間短縮型の繰り上げ返済を行うと、自動的に住宅ローン控除を受けられなくなりますので、住宅ローンの状況によっては、不利になるという可能性もあります。

 

繰り上げ返済を行うと、手持ちの現金が減るのが怖くて踏み切れません。どの程度の現金を残しておくと安全という目安はありますか?

残念ながら、必要な現金の目安は、その人の年収や家族構成、ライフスタイルなどによって大きく変わりますので、一概には言えません。手元の現金が多ければ多いほど、キャッシュフローがよくなりますので、財務上は安全です。

 

本来、繰り上げ返済は、生活に必要が無い余裕資金をローン返済にまわすものですから、手持ちの現金が減ることに危険を感じるような返済方法は望ましくありません。

 

考え方を変えると、余裕資金が無い状態で現金が必要になった場合、繰り上げ返済のお金を戻してもらうことはできませんから、新たに借金をする必要が出てきます。

 

その際、住宅ローンほど金利の安いローンはありませんから、どこから借りるにせよ、割高のローンを組むことになります。

 

現在のような低金利時代では、借金をしていること自体はあまりリスクになりませんから、むやみに繰り上げ返済をせずに、キャッシュフローを安定化させておくということも、賢い選択肢のひとつだといえます。

住宅ローン繰り上げ返済がお得なランキング!2017年6月更新