住宅ローン繰り上げ返済のメリットとは?

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借りる側に有利な条件やサービスが優れたネット銀行が登場している昨今、住宅ローンを取り巻く環境は大きく変化してきました。従来はそれほど重視されてこなかった住宅ローン繰り上げ返済もその一つ。手数料無料でしかも1円から何度でも手軽に繰り上げ返済できる銀行が登場したことで、これを積極的に活用して完済を目指すというスタイルが注目されているのです!手数料比較、そしてシミュレーションをもとに、どれくらいメリットがあるのか、どの銀行を選ぶのが正解かをご紹介していきます!

繰り上げ返済がお得な住宅ローンランキング!2016年12月更新

住宅ローン繰り上げシミュレーションでメリットを分析!

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トップページでは繰り上げ返済の時期が変わると支払額がどのように変化するかをシミュレーションしました。

 

今回は、繰り上げ返済の方式が変わると支払額がどのように変化するかを、シミュレーション計算してみたいと思います。

 

繰り上げ返済には、期間短縮型と返済額軽減型の2種類があります。一般に、期間短縮型のほうが総返済額を低減できる効果が高いといわれています。

 

実際に、シミュレーションを行って比較してみましょう。

 

前回と同様のモデルケースを設定します。借入金額を3000万円として、元利均等返済の35年間固定金利でローンを組むことにしてみます。ボーナス月の追加ななく、毎回の返済額が全く同じだとします。

 

所定の設定を入力して、シミュレーションを行うと、毎月の返済額は11万5455円となります。35年間の返済総額は4849万1100円、支払う利息は1849万1100円です。

 

期間短縮型の返済効果については、シミュレーションを行っています。住宅ローンの返済開始から5年後に100万円の繰り上げ返済を行って、期間短縮型を選択した場合には、残り30年あった支払い期間が1年8ヶ月短縮されて28年4ヶ月になります。

 

総返済額は4714万4525円となり、繰り上げ返済をしなかった場合に比べて、4849万1100円−4714万4525円=134万6575円低減されることになりした。

 

今度は、繰り上げ返済のタイプを期間短縮型ではなく、返済額軽減型を選んだ場合のシミュレーションを行ってみます。

 

上記の例と同様に、住宅ローンの返済開始5年後に100万円を繰り上げ返済したとします。今度は、ローンの残り期間は30年で変わりませんが、月々の支払額は11万1239円になり、4000円ほど安くなります。

 

総支払額は4797万3340円になりました。繰り上げ返済をしなかった場合に比べて、4849万1100円−4797万3340円=51万7760円低減されることになります。

 

支払額の低減効果は返済額軽減型にすることで、1/3程度になってしまいます。

 

それに引き換え、月々の返済軽減額は4000円強しかありませんので、月々の返済がぐっと楽になるわけではありません。

 

このような理由から、繰り上げ返済といえば期間短縮型を選択すべきだとする考えが主流のようです。

 

しかし、月々の返済額が4000円あまり低くなるということは、繰り上げ返済を行った直後の1年で5万円浮くということになります。

 

この5万円を繰り上げ返済にまわすと、翌年には、また少し返済額が少なくなって1年間で5万4000円ほど浮くことになります。

 

それをさらに繰り上げ返済すると、月々の返済額は年々少なくなり、1年間で浮くお金もすこしづつ多くなってきます。

 

この浮いているお金を毎月こつこつと繰り上げ返済にまわすと、繰り上げ返済手数料がゼロであれば、理論的には期間短縮型でも返済額軽減型でも総支払額は同じになります。

 

その場合、返済額軽減型の方が、住宅ローンの返済に充てるか、生活費として使うかの選択肢が増える分、有利だと考えることもできます。

住宅ローン繰り上げ返済のメリットって何?

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ここでは、繰り上げ返済のメリットについて考えてみたいと思います。

 

繰り上げ返済のメリットは、なんといっても総返済額が低減できることです。

 

住宅ローンの総返済額を低減するために、いくつかの方法が考えられますが、繰り上げ返済では最も確実に低減することができます。

 

繰り上げ返済とその他の方法を比較して、繰り上げ返済のメリットをみてみましょう。

 

1.金利プラン変更との比較
住宅ローンの金利プランは大きく分けると、変動金利と固定金利の2種類に分かれます。どちらが有利になるかは、将来の金利が不明ですから、なんとも言えませんが、長期間にわたって金利を固定するほど、金融機関は金利変動リスクを負わなければならいため、高い金利を設定しています。従って、現状のように長期的に低金利状態が続いている状態では、長期固定金利を続けると不利とも考えられますので、変動金利型に変更して、金利を低減する方法が考えられます。しかし、ローン返済期間中低金利状態が継続する保証はどこにも無く、金利が上昇すると、かえって支払い利息が増えるというリスクもあります。繰り上げ返済の場合には、将来のリスクが上がろうが変化が無かろうが、繰り上げた元金の利息はゼロになりますでの、確実に総返済額を低減することができるというメリットがあります。

 

2.住宅ローン借り換えとの比較
現在組んでいる住宅ローンよりも安い金利を提供している住宅ローンに借り換えるという方法も考えられます。以前は、35年の長期固定型住宅ローンの金利は3〜5%程度が一般的でしたが、現在では2〜2.5%という低金利で提供している商品も珍しくありません。金利が安くなる分、支払い利息を低減することができますが、住宅ローンを借り換えるということは、新たに住宅ローンを組むことになりますので、諸費用が別途必要になります。トータルで得をするためには、下記の条件を満たすことが必要だといわれています。

  • 現在の金利が借り換え後の金利より1%以上高い
  • 現在のローン残高が1000万円以上ある
  • 返済期間があと10年以上ある

逆に言うと、それらの条件を満たさなければ、住宅ローン借り換えで総支払額を低減することは困難ということになりますので、繰り上げ返済ほどの確実性はないといえます。

 

3.預金連動型住宅ローンとの比較
最近、東京スター銀行が開発した、預金連動型住宅ローンが注目を集めています。繰り上げ返済をする代わりに、預金額と同額の元金にかかる金利をゼロにするというもので、繰り上げ返済と同様の効果があり、かつ、現金が必要になった時には、いつでも引き出すことができるというシステムです。一見、非常に有利な商品ですが、提供している金利が一般の銀行に比べると高めになっている点、メンテナンスパック料と称する手数料があり、実質金利がゼロになるわけではない点などを考慮すると、繰り上げ返済の方が、確実に総支払額を低減することができると思われます。

住宅ローン繰り上げ返済とは?

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マイホームの購入は多くの人にとって最も高い買い物で、人生の中の一大イベントだといっても過言ではないでしょう。

 

一戸建てやマンションを現金で購入できる人はあまり多くなく、殆どの人は住宅ローンという借金をすることになります。労働者の1/3は住宅ローンを抱えているとも言われています。用途をマイホームの取得や増改築などと制限する代わりに、一般のローンよりも金利が安く、借り入れ期間も長く設定されています。

 

しかし、金利が安いといっても借金に対する利息がかかっていることには間違いありませんので、なんとか支払う金利を少なくして、総支払額を抑えたいものです。

 

総支払額を抑えるためには、いくつかの方法があります。第1に、借入額を減らす、という方法が考えられます。ワンランク下の住宅にして購入額を抑えるか、できるだけ多くの頭金を用意する必要があります。

 

2番目の方法は、なるべく低い金利を提供する住宅ローンを選ぶということです。金利には、大きく分けて変動型と固定型の2種類があります。

 

変動型のほうが固定型に比べて低く設定されますが、将来金利が上昇した時には、固定型のほうが得だったということもあり得ます。

 

第3の方法が「繰り上げ返済」です。これは月々決められた金額以外に、将来支払うことになっていた金額の一部を前倒しして支払うことを指します。

 

繰り上げ返済分の元金を減らすことによって、その元金にかかるはずだった利息分の金額を減らすことができます。

 

従って、借り入れの初期に行うほど、削減できる利息の年数を増やすことができますので、総支払い額を抑える効果が高くなります。

 

繰り上げ返済には2通りの方式があります。一つは、「期間短縮方式」です。月々の金額は変わりませんが、住宅ローンの完済時期を早めます。全ての元金に対する金利適用期間を短縮することができますので、総支払い額を効果的に抑えることができます。

 

もう一つの方法は、「返済額軽減方式」です。これは、完済までの年数は変えずに、月々返す金額を低減します。元金以外の利息適用期間を短縮することはできませんので、総支払額の低減効果は「期間短縮方式」に比べると劣ります。

 

こうしてみると、繰り上げ返済はいいこと尽くめのようにも見えますが、リスクも伴います。手持ちの現金が減るので、収入が急激に減った場合は、急にまとまった現金が必要になった場合にローンを返すことが困難になるリスクがあるということです。

 

いわゆる「住宅ローン繰り上げ返済貧乏」にならないよう手元に残す現金のバランスをとることが重要です。

 

繰り上げ返済シミュレーション(時期とタイミングによる違い)

 

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今回は、住宅ローン繰り上げ返済の時期が変わると支払額がどのように変化するかをシミュレーションしてみたいと思います。

 

利用した場合に支払額がどうなるかについては、やや計算がややこしいですが、金融機関のWEBサイトなどでシミュレーションが可能です。実際に、シミュレーションをしてみましょう。

 

例えば、新生銀行のWEBサイトでシミュレーションしてみます。

 

まず、モデルケースを設定してみましょう。住宅ローンの借り入れシミュレーションに必要事項を入力します。

 

借入金額を3000万円として、ボーナス払いはゼロとします。つまり、月々の返済額が全て同じだと仮定しています。

 

借入期間は、一般的な住宅ローンの最長期間である35年にしてみます。金利は全期間固定の3%として、元利均等方式を選択。

 

これらの情報を所定の場所に入力して、計算する、というボタンを押すとすぐにシミュレーション結果が表示されます。これによると毎月返していく金額は額は11万5455円となりました。

 

35年間の支払い総額は4849万1100円で、支払う利息は1849万1100円です。

 

それでは、住宅ローン繰り上げ返済のシミュレーションをして、どの程度総支払い額低減できるか比べてみます。同様にシミュレーションに必要事項を入力します。

 

まず、借り入れから5年後に100万円を返すとして期間短縮方式を選択したと仮定します。

 

すると、住宅ローン繰り上げ返済後の月々の金額は変わらず11万5455円ですが、残り30年あった支払い期間を28年4ヶ月に短縮することができます。

 

短縮期間は1年8ヶ月です。総支払額は4714万4525円となり何もしなかった場合に比べて、4849万1100円−4714万4525円=134万6575円低減されることになります。100万円を要しして34万円分の利息が浮いたという考え方もできますね。

 

なるべく早く行うほうが効果的だとよく言われますが、100万円の繰り上げ返済を行う時期を上記の借り入れ5年後ではなく、10年後にしてみます。

 

すると、しなかった場合には残り25年間あった支払い期間が23年7ヶ月に短縮します。短縮期間は1年5ヶ月となり、先ほどにくらべやや短くなりました。

 

総支払額は4747万5157円となり、上で場合に比べて、4849万1100円−4747万5157円=101万5943円低減されることになります。

 

ローン借り入れから5年後に繰り上げを行う場合に比べ、33万円程度支払額が増えることになります。

 

タイミングをもっと遅らせて20年後にしてみると、総支払額は4796万2244円となります。しなかった場合に比べて低減効果は、4849万1100円−4796万2244円=52万8856円となり、ずいぶん減ってしまいました。

 

住宅ローン繰り上げ返済のタイミングはなるべく早く行うほうが、総支払い額をより効果的に低減できることがお解かりいただけると思います。